米内浄水場のシダレザクラ

 米内浄水場は、昭和9年(1934)に創設され、桜の開花の時期(例年4月下旬〜5月上旬)にあわせて、一般公開されます。ここのヤエベニシダレザクラは、場内に約30本あり、盛岡で最も遅い時期に開花します。古いものでは推定樹齢90年になる木もあります。

上の橋擬宝珠

 本町エリアと上ノ橋エリアをつなぐ上の橋は、中津川とともに城下町・盛岡らしい風景です。南部藩主の南部利直が盛岡城を築くと同時に架けた橋です。欄干を飾る青銅製の擬宝珠は創設時のもので、今日まで大切に受け継がれています。18基の擬宝珠のうち、慶長14年(1609)の銘が刻まれたものが8基、慶長16年(1611)のものが10基あり、国指定重要美術品に認定されています。

鬼の手形(三ツ石神社)

 三ツ石神社には、大きな三つの石があり、岩手の県名にも由来する伝説が残っています。昔、羅刹という鬼の悪行に苦しめられていた人々が三ツ石の神に祈願したところ、鬼を退治してくれました。そして、羅刹は2度と悪さをしないと岩に手形を押しました。これが岩手の名の由来となり、その時に人々が踊った踊りが「さんさ踊り」の発祥といわれます。

五百羅漢(報恩寺)

 盛岡五山のひとつである報恩寺。羅漢堂には壁をおおうように羅漢が並んでいます。羅漢堂は、享保16年(1731)〜享保19年(1734)の間に京都の9人の仏師によって制作されました。最初500体がつくられましたが、現在は499体が現存しています。中にはマルコポーロやフビライとされる像も見られます。

神子田朝市

 神子田朝市は、年中開催されており、これは全国的にも珍しいことです。夜明け前から生産者が品物を並べ始め、日が昇るころには、地元の人でにぎわいます。新鮮な野菜や果物、生花、惣菜などが並びます。ここで朝ごはんという地元の人もおり、人気なのがラーメン、ひっつみです。食後のコーヒーもおすすめです。

盛岡つなぎ温泉

 御所湖のほとりにあり、盛岡の奥座敷として親しまれている温泉。「つなぎ」という地名は、昔、源義家が愛馬を石につないで、休んだことに由来しています。6つの源泉があり、毎分2000リットルもの湯が湧出しています。泉質は単純硫黄泉で、phが8.7〜9.5と高く、美肌の湯として知られています。

龍谷寺のモリオカシダレ

 境内にあるシダレザクラは、植物学者の三好学が発見した固有種で、国指定天然記念物に指定されています。なお、龍谷寺は、石川啄木の伯父である葛原対月が明治4年(1871)〜明治28年(1895)の間、住職を務めていました。少年時代の啄木は、しばしば寺を訪れ、対月から詩歌の指導を受けました。

盛岡手づくり村

 「見て、触れて、創る」がコンセプトの盛岡の工芸品、民芸品、食べ物など伝統的な地場産業を集めた施設です。敷地内には南部せんべいや南部鉄器、藍染などの工房が並び、間近で職人が働く様子を見学することができます。また、職人の手ほどきを受けながら、自分だけの作品をつくることができる体験プログラムもあります。

盛岡八幡宮

 延宝8年(1680)、南部重信により建立。祭神は農業・工業・商業・学問・衣食住など人間生活の根源の神である品陀和気命(第15代応神天皇)で、昔から地域の崇敬を集めています。1月の初詣や裸参り、2月の節分、9月の例大祭や流鏑馬の際には、多くの人が参拝に訪れます。

南昌荘

 盛岡出身の実業家・瀬川安五郎が明治18年(1885)頃に邸宅として建てたもの。池泉回遊式の庭園も数年かけてつくられました。建物は畳敷きの続き部屋と板張の広間などで構成され、それを板張の廊下が囲んでいます。そこから見る庭は、美しく、四季の風情を感じさせます。盛岡市の保護庭園・保存建造物に指定され、庭園は登録記念物に指定されています。